税務コラム ＮＥＷＳ
【利益の資本組入が可能に】 ２００９年６月２４日
平成21年4月1日から、会社計算規則の改正に伴い、利益の資本組入が可能になりました。
利益の資本組入は旧商法では可能でしたが、平成18年5月1日の会社法の施行によりできないことになりました。このため、資本組入れの原資は、
①金銭による出資- ②金銭以外の資産による出資
- ③資本準備金の資本組入
- ④その他の資本剰余金の資本組入
- に限定され、利益を財源に増資したい場合は、いったん株主に配当を行ったうえで、株主にその資金で出資してもらうという、手続を踏む必要が生じました。また、配当を行う際には配当所得として20％の源泉徴収が必要になり、財源とする利益が全額資本に組入れられないという弊害も生じました。今回の改正により、増資は上記に加えて、①利益準備金の資本組入②任意積立金や繰越利益剰余金などの資本組入も原資に加えられました。
なお、税務上は、利益の資本組入れを行っても、資本等取引であることから、課税所得には影響しません。
