税務コラム NEWS
【有限から株式への移行手続き】 2005年10月5日
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1 株式会社への商号変更をしない場合
既存の有限会社は会社法施行後、以前と変わらず業務を行えます。
有限会社法が廃止されることで、有限会社という会社類型がなくなり、既存の有限会社は、会社法施行後は法律上は「株式会社」として存続します。
商号については会社法施行後も「有限会社」という商号を用いなければなりません。これからも有限会社と名乗る会社のことを 「特例有限会社」といいます。
法制度上は、株式会社と同じように分類されるので、社員総会は株主総会、社員は株主とみなされます。
制度は株式会社のものを使うけれど、会社名を変えたくない場合は、従来の「有限会社」という会社名を使うことが認められます。
有限会社と名乗り続ける場合には、「取締役の任期がない」など、今までの有限会社特有の制度は、新しい会社法では特例として認められます。
この経過措置は、期限を定められていないので、これからも、ずっと、有限会社と名乗れる見込みです
定款、登記は会社法施行に伴い、通常は変更する必要はありません。
会社法が施行されて、有限会社の定款や登記は、株式会社の定款や登記とみなされるため、原則として、定款と登記の変更を特別行う必要はありません。2 商号を株式会社に変更し、株式会社と名乗るためには
(1)商号変更を行うには、まず株主総会(社員総会)において特別決議を行わなければなりません、決議の定足数は総株主(総社員)の半数以上の出席で、総社員の議決権の4分の3以上の同意となっています
次に、本店所在地においては株主総会(社員総会)の決議後2週間以内に、有限会社の解散登記を行い、株式会社の設立登記を行わなければなりません。この2つの手順により、株式会社になります。会社法施行後は、最低資本金制度が廃止されており、資本金が1円で株式会社を設立できるため、資本金300万円以上が条件の有限会社にとって問題はありません
(税務通信平成17年9月19日号引用)